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地学雑誌 2018 127巻 6号

2018 127巻 6号

ノルウェー,リーセフィヨルドのプレーケストーレン

リーセフィヨルドは,ノルウェー南西部,ローガランカウンティーに位置するフィヨルドの一つである.北海沿岸にあるスタヴァンゲル市の25km東方にあり,フィヨルドの長さは42kmといわれている.このフィヨルドの特徴は花崗岩地域が深く侵食されて形成されていることであり,花崗岩は白っぽく明るい色合いをしていることから,「明るいフィヨルド」を意味するリーセフィヨルドとよばれるようになった.最終氷期の氷河に侵食されて形成されたこのフィヨルドは約1000m垂直に落ち込み,写真のプレーケストーレン付近では,崖の高さ600m,水深が400mになっている. 一方,フィヨルド出口付近のフォーサンドでは,水深は氷河堆積物によって約13m付近まで浅くなっている.写真に写っているプレーケストーレンはリーセフィヨルドで一番人気がある観光スポットで,地名は「教会の説教壇」という意味である.地名の通り,垂直に600m海面まで落ち込む切り立った断崖は絶景である.防護柵も何もなく,いわゆる「自 己責任で」というお国柄で,断崖からパラシュートなどを背負って飛び降りるベースジャンピングも盛んに行われている.ただ,ここに到達するには,スタヴァンゲル市からフェリーとバスを1時間ほど乗り継いで,さらに山道を2時間ほど登らなければならいので,誰もが簡単に行けるアクセスがよい景勝地とはいえない.

(写真・説明:前杢英明 2014年8月16日撮影)


論 説

テフロクロノロジーに基づく三陸海岸北部における最終間氷期海成段丘の形成年代と
 最終間氷期以降の地殻変動の再検討

宮崎真由美・石村大輔

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 735.

DOI:10.5026/jgeography.127.735

鹿児島県竹島における鬼界アカホヤ噴火以降の黒ボク土の生成要因
 ─リュウキュウチク群落との関係から─

井上 弦・杉山真二・大岩根 尚・山中寿朗・溝田智俊

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 759.

DOI:10.5026/jgeography.127.759

南中国地塊北東部の陸棚浅海におけるキャピタニアン期(ペルム紀中期)パッチ生物礁の終焉
 ─南部北上帯,岩井崎石灰岩最上部の岩相層序─

飛田知世・磯﨑行雄・林 隆太郎

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 775.

DOI:10.5026/jgeography.127.775

短 報

江若花崗岩の形成年代と冷却史

末岡 茂・島田耕史・石丸恒存・檀原 徹・岩野英樹・八木公史

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 795.

DOI:10.5026/jgeography.127.795

寄 書

J. J. ライン著「ライン博士の1874年日本旅行」邦訳

山田直利・矢島道子

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 805.

DOI:10.5026/jgeography.127.805

写真と図で見る「37 年ぶりの大渇水」
 ─小笠原諸島父島,母島における少雨時(2016~2017年)と
 平常時(2018年)の状況の比較─

松山 洋

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 823.

DOI:10.5026/jgeography.127.823

戦後日本の地学(昭和20年~昭和40年)〈その6〉
 ─「日本地学史」稿抄─

日本地学史編纂委員会 東京地学協会

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 835.

DOI:10.5026/jgeography.127.835

地学ニュース

回顧録No.13

  • 地質学者小林貞一(1901‒1996)の生涯と仕事を振り返って
     ─その3 地学史・地学教育への貢献─
       佐藤 正・山田俊弘・矢島道子

平成29年度助成金報告

  • 北部ベトナムに分布する上部デボン系のケルワッサー事変
       小松俊文・浦川良太・山内一輝・稲田稔貴・
       グエン ダック フォン・ザン ディン フン・グエン チュン ミン
  • 上総層群指標テフラの供給源と年代の再検討
       七山 太・中里裕臣
  • タイ国東北部の足跡産地Huai Dam Chum から産する
     恐竜足跡化石群の分類学的記載
     ─印跡動物オルニトミモサウルス類の可能性を探る─
       髙津翔平
  • ミャンマー北東部の浅海成石灰岩から解明する
     白亜紀中頃の礁性生物の進化史
       佐野晋一・伊庭靖弘・久保田 彩・Tin Tin Latt・
       Saw Mu Tha Lay Paw・Thura Oo
  • 第15回国際放散虫研究集会(InterRad 15)
       松岡 篤
  • 第2回アジア永久凍土会議報告
       石川 守・池田 敦
  • IGCP630年会シンポジウム(2017)
     「ペルム紀‒三畳紀気候環境極端事件と生物の応答」
       海保邦夫

ニュース

  • 第309回 地学クラブ講演会のお知らせ
  • 第310回 地学クラブ講演会のお知らせ

協会記事

  • 理事会(平成30年度第3回理事会)

会告

  • 平成31年度調査・研究および国際研究集会助成金交付申請の受付について

奥付