フィリピン・ルソン島のピナツボ火山(標高 1486 m)は,マニラ首都圏から北西約 90 kmにあり,山頂部のクレーター(直径約 2.5 km)は,1991年6月15日の破局的な火砕流噴火によって出現した.現在は,北側斜面を流れるオドネル川に沿って山頂まで日帰りで行くことができる.写真は,そのルートの終点であるクレーター北縁から2006年4月に撮影したもので,左側の崖の背後にも湖は広がる.クレーター形成直後,内部に溶岩ドームが形成されたが,現在は湖水面下に没している.湖水は印象的なコバルトブルーであり,湖岸や湖底で温泉が湧出している.奥に見える岩体は,噴火前からあった溶岩ドームの残骸で,著しい破砕構造がみられる.手前の湖岸には人が写っている.これは,ガイドとともに訪れたツアー客であり,美しいクレーターレークを楽しんでいる.
(写真と説明:奥野 充・小林哲夫)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 643.
DOI:10.5026/jgeography.123.643
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 671.
DOI:10.5026/jgeography.123.671
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 698.
DOI:10.5026/jgeography.123.698
鈴鹿西縁断層帯の後期更新世以降の断層活動—微小変位地形と地下構造探査結果の整合性—
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 721.
DOI:10.5026/jgeography.123.721
小特集「フィリピン・ルソン島のイロシンカルデラとブルサン火山の地質と最近の噴火活動」の概観(英文)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 733.
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日本の姶良カルデラとフィリピンのイロシンカルデラの噴火推移の比較研究(総説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 739.
DOI:10.5026/jgeography.123.739
イロシンカルデラ内から採取されたコア試料(IrBH-2)の層序とAMS放射性炭素年代(英文)(短報)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 751.
DOI:10.5026/jgeography.123.751
フィリピン・ルソン島南部,ブルサン火山2006-2007年噴火による降下火山灰(英文)(論説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 761.
DOI:10.5026/jgeography.123.761
フィリピンのブルサン火山とマヨン火山の噴煙映像観測(英文)(短報)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), 776.
DOI:10.5026/jgeography.123.776
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2014, 123(5), xiii.
DOI:10.5026/jgeography.123.xiii