令和2年(2020年)7月豪雨によって熊本県南部で発生した斜面崩壊
2020年7月3日から4日に記録的な豪雨に見舞われた熊本県南部の芦北町と津奈木町では多数の斜面災害や浸水被害等が発生し,14名の貴重な人命が奪われた.今回の斜面災害はジュラ紀の付加体が分布する地域を中心に起こっており,土石流に移行したものとそうでないものが認められた.いずれのタイプの崩壊も厚い風化土層内で発生したものであり,深さが20m程度に達するものはあるが,岩盤が大きく破壊されるような深層崩壊ではなかった.写真は芦北町宮浦地区の傾斜30°程度の浅い凹型の林地斜面で起こった高さ70m,幅40m程度の崩壊を撮影したものである.滑落崖には赤褐色の厚い風化土層が見え,崩壊下部の狭窄部では断層破砕帯も観察された.この崩壊では多量の土砂と流木が発生したが,その流下堆積域に住宅などの建物がなかったため,人的被害は出ていない.
(写真・解説:宮縁育夫 2020年7月12日撮影)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 591.
DOI:10.5026/jgeography.129.591
有珠山の噴火プロセスに対するアイヌの人々の認識—迷信と科学的思考—
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 611.
DOI:10.5026/jgeography.129.611
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Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 635.
DOI:10.5026/jgeography.129.635
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Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 657.
DOI:10.5026/jgeography.129.657
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 661.
DOI:10.5026/jgeography.129.661
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 665.
DOI:10.5026/jgeography.129.665
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富士火山北麓および富士五湖の水文地質構造と水文学的特徴(論説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 697.
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Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(5), 725.
DOI:10.5026/jgeography.129.725