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地学雑誌 2020 129巻 4号

2020 129巻 4号

2000年鳥取県西部地震震源域での0.1満点地震観測で得られたP波初動極性分布

2000年鳥取県西部地震(Mj 7.3) の余震域にちょうど1000点の地震計を2017年3月から2018年4月まで設置した(0.1満点地震観測).2017年10月21日に発生したマグニチュード3.0の地震(震央:黄色星印)の記録から読みとったP波初動極性(押し:青,引き:赤)を各観測点の位置にプロットしている.小さい黒丸は極性が読めない点,白星は2000年鳥取県西部地震の震央,四角はHi-netによる地震観測点を示す.初動極性は節面が明確に読みとれる4象限型分布を示し,この地震が横ずれ断層地震であることがみてとれる.


謝 辞

図中の標高図は地理院地図(陰影起伏図)を用いた.


(松本 聡)


特集号:地殻ダイナミクス(Part II)—地質学と地球物理学の融合に向けて—

Overview of the Special Issue “Crustal Dynamics (Part II):
 Toward the Integration of Geology and Geophysics”

Yukitoshi FUKAHATA, Youichiro TAKADA,
Kiyokazu OOHASHI and Akiko TANAKA

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 443.

DOI:10.5026/jgeography.129.443

特集号「地殻ダイナミクス(Part II)—地質学と地球物理学の融合に向けて—」巻頭言

深畑幸俊・高田陽一郎・大橋聖和・田中明子

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 447.

DOI:10.5026/jgeography.129.447

近年の地震観測により得られた東北日本の応力場の不均質性と
 断層強度および地震発生機構の関係(総説)

吉田圭佑・松澤 暢

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 451.

DOI:10.5026/jgeography.129.451

断層帯と断層レオロジーの進化(総説)

大橋聖和・竹下 徹・平内健一

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 473.

DOI:10.5026/jgeography.129.473

断層滑りの支配的な変形機構の遷移を考慮に入れた
 動的地震サイクルシミュレーション(総説)

野田博之

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 491.

DOI:10.5026/jgeography.129.491

超多点稠密地震観測による断層帯発達過程の解明に向けて
 —2000年鳥取県西部地震域への適用—(総説)

松本 聡・飯尾能久・酒井慎一・加藤愛太郎・0.1満点地震観測グループ

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 511.

DOI:10.5026/jgeography.129.511

東北日本弧における後期新生代の火成活動と地殻構造—内陸地震活動の背景—(総説)

吉田武義・高嶋礼詩・工藤 健・プリマ オキ ディッキ A.・前田純伶・
吉田圭佑・岡田知己・三浦 哲・高橋友啓・長橋良隆・片岡香子

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 529.

DOI:10.5026/jgeography.129.529

九州中部の第四紀テクトニクスと2016年熊本地震
 —地質–地震–測地の複眼的視点から—(総説)

大橋聖和・大坪 誠・松本 聡・小林健太・佐藤活志・西村卓也

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(4), 565.

DOI:10.5026/jgeography.129.565

地学ニュース

書評

  • 八島邦夫編著:日本の海とくらしを支える海の地図—海図入門
     (藤岡換太郎)
  • 藤岡換太郎:見えない絶景 深海底巨大地形(八島邦夫)
  • 新刊紹介

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