最新号

地学雑誌 2024 133巻 4号

2024 133巻 4号

2050年の市区町村別将来推計人口(2020年=100とした場合)

国立社会保障・人口問題研究所では,毎回の総務省「国勢調査」人口を基準として,全国と地域別の将来人口推計を行っている.最新の推計である「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」によれば,1,728市区町村(1地域として推計を行った福島県浜通り地域に属する13市町村を除く)のうち,30年間で人口が減少する市区町村の数は全体の95%以上に相当する1,651に達する.非大都市圏に属する人口規模の小さい市町村ほど人口減少率は高い傾向があるが,その大半は低出生率に起因する自然減によるものである.自然減による人口減少圧力は刻一刻と強まり,現在は転入超過により人口が増加している東京圏もやがて人口減少に転じることになる.


(小池司朗)




特集:人口減少と地方(Part Ⅰ)—人口変動,分布,移動からのアプローチ—

Overview of the Special Issue
 “Population Decline and Non-metropolitan Areas (Part Ⅰ) : Population Changes,
 Spatial Population Distributions, and Migration from a Macro Perspective”

Hideto SATOH, Yuji ESAKI, Shiro KOIKE
and Masakazu YAMAUCHI

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 241.

DOI:10.5026/jgeography.133.241

特集号「人口減少と地方 (Part Ⅰ) —人口変動,分布,移動からのアプローチ—」巻頭言

佐藤英人・江崎雄治・小池司朗・
山内昌和

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 245.

DOI:10.5026/jgeography.133.245

日本の地方圏における人口変化(論説)

江崎雄治

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 249.

DOI:10.5026/jgeography.133.249

近年の東北地方における市町村内人口分布の変化
 —4次メッシュを利用した1995∼2020年の分析—(論説)

山内昌和

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 263.

DOI:10.5026/jgeography.133.263

1980∼2015年の日本の大都市圏間および非大都市圏–大都市圏間の人口移動性向の変化
 —要因分解による分析—(論説)

吉留ひとみ・山内昌和

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 287.

DOI:10.5026/jgeography.133.287

市町村合併は人口移動を促したか
 —国勢調査人口移動集計を用いた旧市町村間移動量の推計—(短報)

久井情在

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 303.

DOI:10.5026/jgeography.133.303

1990年以降における長野県内高等学校卒業者の進路と移動先の変化
 —大学等と専門学校への進学移動と就職移動に着目して—(論説)

栗林 梓

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2024, 133(4), 317.

DOI:10.5026/jgeography.133.317

地学ニュース

諸報告

  • 「京都賞」初めて地質学へ
       磯﨑行雄

書評

  • 伊藤達雄・鈴木康弘編著:持続的社会づくりへの提言
     —地理学者三代の百年—(松山 洋)

協会記事

  • 理事会(令和5年度第6回理事会)

奥付