1990〜1995年に噴火した雲仙普賢岳で,その噴火のメカニズムを解明するための火道掘削を2002〜2004年に実施した.この掘削は国際陸上科学掘削計画(ICDP)からの資金援助を得て行われた.
(左上)雲仙普賢岳の平成噴火(1990〜1995年噴火)火道を掘削した,雲仙科学掘削プロジェクト(USDP)リグサイト(USDP-4)での作業風景.背景の裸岩部分は平成噴火で形成された溶岩ドーム(標高約 1400 m).普賢岳山頂の北約 1 km,標高 840 mにあるこのサイトから山頂直下に向かって斜めに掘り進んだ.2004年6月撮影.
(左下)普賢岳の北斜面につくられたUSDP-4リグサイト.櫓の高さは約 55 m.山頂の溶岩ドームから2003年11月撮影.
(右上)複合岩脈である火道域において採取されたコア試料.マグマ上昇中にできた火山角礫岩中の火砕岩脈(タフサイト).掘削深度 1748 m(標高約 -100 m).横幅約 13 cm.
(右中)掘り当てた平成噴火の火道溶岩(デイサイト).掘削深度 1977 m(標高約 -150 m).すでに熱水変質が進んでいる.横幅約 4 cm.
(右下)火道溶岩の顕微鏡写真.融食構造をもつ石英斑晶.横幅約 2.5 mm.
(写真・解説 中田節也)
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