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地学雑誌 2017 126巻 5号

2017 126巻 5号

阿蘇火山中岳第1火口の2014~2015年活動でみられた灰噴火

阿蘇火山中岳第1 火口では,2014年11月~2015年5月頃にかけて活発な噴火活動が認められた.これは前回の1988~1995 年の活動以降,約20年ぶりとなる本格的なマグマ噴火であった.2014~2015年活動では,ごく初期からストロンボリ式噴火もみられたが,第1火口底のほぼ中央に形成された火孔(直径20~30m)から濃褐色または黒色の噴煙を継続的に放出して,周辺地域に黒色砂状の火山灰をもたらす灰噴火がもっとも主体的な噴火スタイルであった.

(写真・説明:宮縁育夫 2015年1月13日撮影)



論説

津波災害に対する地域社会のレジリエンス
 ─宮城県気仙沼市舞根地区における東日本大震災と防災集団移転を事例に─

矢ケ﨑太洋

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 533.

DOI:10.5026/jgeography.126.533

テフラ編年と14C 年代に基づく鹿児島湾奥,新島(燃島)の海成堆積物の編年とその意義

森脇 広・永迫俊郎・西澤文勝・松島義章・鈴木毅彦・田中源吾

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 557.

DOI:10.5026/jgeography.126.557

阿蘇カルデラ東壁斜面における完新世マスムーブメントの特徴と頻度

宮縁育夫・星住英夫

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 581.

DOI:10.5026/jgeography.126.581

温泉観光地における受給接合と情報流通の再編
 ─群馬県草津温泉における宿泊業のインターネット利用の分析から─

福井一喜

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 595.

DOI:10.5026/jgeography.126.595
訂正:J. Geogr. : Vol. 127 (2018) No. 1 p.101

古生代日本の前弧地殻の変遷
 ─高知県中西部黒瀬川帯の古生代中期花崗岩類・砂岩のジルコンU-Pb年代─

長谷川 遼・安井敏夫・堤 之恭・磯﨑行雄

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 617.

DOI:10.5026/jgeography.126.617

寄書

戦後日本の地学(昭和20年~昭和40年)〈その5〉
 ─「日本地学史」稿抄─

日本地学史編纂委員会 東京地学協会

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 641.

DOI:10.5026/jgeography.126.641

地上型レーザースキャナー(TLS)による精密等高線図の作成方法
 ─天然記念物・宮古島南東,保良海岸の石灰華段丘を事例として─

小元久仁夫・田中邦一・松田重雄・横山 薫

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2017, 126(5), 653.

DOI:10.5026/jgeography.126.653

地学ニュース

書評

  • 冨士田裕子:湿原の植物誌─北海道のフィールドから(平井幸弘)
  • 西田治文:化石の植物学─時空を旅する自然史─(磯﨑行雄)
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