伊能忠敬の全国測量により作成され,文政4(1821)年幕府に提出された「大日本沿海輿地全図」は,大図(縮尺36000分1)214図幅,中図(216000分1)8図幅及び小図(432000分1)の3図幅からなる.「大日本沿海輿地全図」の正本は,明治6(1873)年皇居の火災により焼失したが,伊能測量隊が針突法により複製した小図の副本全3図幅が東京国立博物館に所蔵されている.針突法とは,複数の図面を作成するとき,用紙を重ね,測線の節点に針穴を通して複写する方法である.この地図は,天文方高橋景保が文政5(1822)年に昌平坂学問所に納めたものであり,昌平坂学問所の印が押されている.虫損があるが,修復され,重要文化財に指定されている.表紙の地図は,小図3 図幅を接合したものである.
(地図:東京国立博物館蔵;説明:星埜由尚)
Overview: On Editing the Special Issue of “Inoh Tadataka”
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 149.
DOI:10.5026/jgeography.129.149
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 155.
DOI:10.5026/jgeography.129.155
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 161.
DOI:10.5026/jgeography.129.161
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 181.
DOI:10.5026/jgeography.129.181
伊能図の海図への利用
—日本の正しい形・位置を世界に伝えた英国海図を中心に—(総説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 195.
DOI:10.5026/jgeography.129.195
GISを援用した伊能図の空間分析—最近200 年間の国土変化に着目して—(短報)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 215.
DOI:10.5026/jgeography.129.215
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 227.
DOI:10.5026/jgeography.129.227
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 241.
DOI:10.5026/jgeography.129.241
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 263.
DOI:10.5026/jgeography.129.263
伊能忠敬の求めた1度あたり子午線長と測量の不確かさ
—測地度説のデータに基づいて—(論説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 275.
DOI:10.5026/jgeography.129.275
伊能忠敬の地図作成における「緯度差1度28.2里」問題(論説)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 285.
DOI:10.5026/jgeography.129.285
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2020, 129(2), 303.
DOI:10.5026/jgeography.129.303