リーセフィヨルドは,ノルウェー南西部,ローガランカウンティーに位置するフィヨルドの一つである.北海沿岸にあるスタヴァンゲル市の25km東方にあり,フィヨルドの長さは42kmといわれている.このフィヨルドの特徴は花崗岩地域が深く侵食されて形成されていることであり,花崗岩は白っぽく明るい色合いをしていることから,「明るいフィヨルド」を意味するリーセフィヨルドとよばれるようになった.最終氷期の氷河に侵食されて形成されたこのフィヨルドは約1000m垂直に落ち込み,写真のプレーケストーレン付近では,崖の高さ600m,水深が400mになっている.
一方,フィヨルド出口付近のフォーサンドでは,水深は氷河堆積物によって約13m付近まで浅くなっている.写真に写っているプレーケストーレンはリーセフィヨルドで一番人気がある観光スポットで,地名は「教会の説教壇」という意味である.地名の通り,垂直に600m海面まで落ち込む切り立った断崖は絶景である.防護柵も何もなく,いわゆる「自
己責任で」というお国柄で,断崖からパラシュートなどを背負って飛び降りるベースジャンピングも盛んに行われている.ただ,ここに到達するには,スタヴァンゲル市からフェリーとバスを1時間ほど乗り継いで,さらに山道を2時間ほど登らなければならいので,誰もが簡単に行けるアクセスがよい景勝地とはいえない.
(写真・説明:前杢英明 2014年8月16日撮影)
テフロクロノロジーに基づく三陸海岸北部における最終間氷期海成段丘の形成年代と
最終間氷期以降の地殻変動の再検討
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 735.
DOI:10.5026/jgeography.127.735
鹿児島県竹島における鬼界アカホヤ噴火以降の黒ボク土の生成要因
─リュウキュウチク群落との関係から─
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 759.
DOI:10.5026/jgeography.127.759
南中国地塊北東部の陸棚浅海におけるキャピタニアン期(ペルム紀中期)パッチ生物礁の終焉
─南部北上帯,岩井崎石灰岩最上部の岩相層序─
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 775.
DOI:10.5026/jgeography.127.775
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 795.
DOI:10.5026/jgeography.127.795
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 805.
DOI:10.5026/jgeography.127.805 訂正:J. Geogr.:Vol. 128 (2019) No. 3 p.477a
写真と図で見る「37 年ぶりの大渇水」
─小笠原諸島父島,母島における少雨時(2016~2017年)と
平常時(2018年)の状況の比較─
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 823.
DOI:10.5026/jgeography.127.823
戦後日本の地学(昭和20年~昭和40年)〈その6〉
─「日本地学史」稿抄─
Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2018, 127(6), 835.
DOI:10.5026/jgeography.127.835